「がんのリスク対策」 中日新聞
遺伝性乳がんの原因となる遺伝子変異が見つかった場合
将来がんになるリスクを減らすための予防的な乳房切除手術を
「考慮してもよい」とする診療指針を厚生労働省の研究班がまとめた。
予防切除は、米国の人気女優アンジェリーナ・ジョリーさんが手術を受けたことを
2013年に公表し話題になった。
健康な身体にメスを入れるという大きな負担もあるが国の研究班が
指針を作ったことで、予防のための遺伝子検査や切除が
治療の選択肢の一つとして国内に広がる可能性がある。
日本では、推計約9万人が発症する乳がんの５～１０％は遺伝性とされる。
中でもBRCA１ BRCA2という遺伝子のいずれかに変異があるために
発症するケースが多い。
これらの遺伝子に変異があると、乳がん、卵巣がんのリスクが格段に上がる。
ただし、指針によると、この遺伝子変異が見つかった場合に両乳房予防切除をすることは
がん発症リスクを低下させることは確実であるが、
死亡率改善のデータはない。
また、切除は医師が勧めるのではなく、患者自身が自らの意思で選択することが原則である。
当然、乳房を切除しても乳がんを完全に防げる保証はなく、費用は自費である。
学生の感想
乳がんで亡くなる患者は多い。
乳がんにはセルフチェックやマンモグラフィーのような検査によって早期発見することが
大事とされている。
今回の記事は、その原因となる乳房を取り除くことでリスクを軽減できると示しており
新しい予防法の選択しになる。
しかし、女性にとっての乳房切除は精神的に辛い処置だと考えられ患者の意思で
選択させる理由の一つではないかと考えられる。
今後この予防切除が広がるとしたら、乳房を失った心のケアも必要になってくるかもしれない。
おしまい
