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成人アルコール使用障害にセマグルチドが有効

薬学生のスクラップ2025年度第1期 ③

『成人アルコール使用障害にセマグルチドが有効』


成人アルコール使用障害にセマグルチドが有効


 低用量セマグルチドがアルコール摂取量を減少させた

GLP-1受容体作動薬によりアルコール摂取が減少する可能性が、前臨床研究、観察研究、薬剤疫学研究によって示唆されている。
アルコール使用障害(AUD)を有する成人において、週1回のセマグルチド皮下投与がアルコール摂取および渇望に与える影響を
第Ⅱ相二重盲検ランダム化比較試験により評価しました。
低用量セマグルチドが治療後の実験室環境下におけるアルコール摂取量を有意に減少させたということを
JAMA Psychiatry(2025年2月12日オンライン版)に報告しました。

 実験室でのアルコール摂取量と週単位の変化を評価

 米国の学術医療機関の外来において2022年9月~24年2月にAUD治療を希望していない患者48例〔女性71%、平均年齢(標準偏差)39.9(±10.6)歳〕を登録し、セマグルチド群(0.25mg/週を4週間、0.5mg/週を4週間、1.0mg/週を1週間投与)とプラセボ群に1:1の比率でランダム化して治療し、解析を行いました。

 主要評価項目として、治療前と治療後(8週目の0.5mg/週投与期間終了後)に実験室においてアルコールの自発的な摂取量を測定。
また、副次評価項目および探索的評価項目として、試験中の外来診療時に1週間単位でアルコール摂取量と渇望の変化を評価した。

実験室の評価では、参加者の好みのアルコール飲料を用意し、50分間飲酒を自制できた場合には金銭報酬を与えた。その後の120分間に自分のペースで堪能するまで飲酒するよう指示した。

飲酒日当たりのアルコール摂取量、週ごとのアルコールへの渇望が減少
 9週間の治療を完遂したのは42例だった。ITT解析群48例において、
低用量セマグルチドは、実験室評価におけるアルコール摂取量と最高呼気アルコール濃度を、
中等~大規模の効果量をもって減少させました。


 セマグルチド治療は、長期的な大量飲酒の減少も


 セマグルチド治療は、1日当たりの平均飲酒量や飲酒日数には影響を与えなかったが、
飲酒日当たりのアルコール摂取量、および週ごとのアルコール渇望を有意に減少させた。
また、セマグルチド治療は、長期的な大量飲酒の減少も予測しました。

 喫煙者では喫煙本数も減少

 喫煙者のサブグループにおいて、セマグルチド治療は、
1日当たりの喫煙本数の相対的減少も予測しました。

 AUD(アルコール使用障害)治療に光

1951年に米食品医薬品局(FDA)が最初のAUD治療薬であるジスルフィラムを承認して以来、
新たにFDAの承認を受けたAUD治療薬は、naltrexoneとアカンプロサートの2種類のみである。
この承認頻度は、糖尿病治療薬の承認ペースと比べ極めて低い。
そうした背景を踏まえ、研究者は
「今後、追加の第Ⅱ相試験と第Ⅲ相試験によってGLP-1受容体作動薬のAUDへの適応拡大が支持されれば、
これらの治療薬は広く臨床に浸透する可能性がある」と指摘しています。

今回の結果を追認するために「大規模臨床試験によりGLP-1受容体作動薬とその他の
インクレチン関連療法のAUDに対する有効性を評価する必要がある」と結論しています。




ひよこ学生の感想うさぎ

 糖尿病治療薬として用いられているセマグルチドは胃の動きを遅くしたり、食欲を抑える働きがあるものの
他の胃腸薬系の薬では飲酒量や喫煙量に関する話は聞いたことがなかった為、どういった作用機序で
これらの結果を引き起こすのか気になりました。
飲酒量だけでなく、喫煙量にも関わっていることからセマグルチドの服用により、満足感を得たため
飲酒や喫煙の必要性を感じなくなった、一種のうつのような状態となり量が減少した、などの様々な
考えが浮かんだものの、答えはわからなかったため、実験の参加者の多くは何故飲酒をしなくなったのか、
効果はどの程度持続するのか興味があります。


                    熱帯魚おしまい双葉

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