オリーブ薬局の読むサプリ

肥満や太り過ぎが社会問題となりつつあるアメリカでは、肥満の増加傾向が止まりません
　成人のほぼ３人に１人が肥満状態にあることが、予防医学関連団体の調査で明らかになりました

肥満の増加は糖尿病や心疾患を引き起こすだけではなく、医療費の増大を引き起こすため、早急に対策が必要だと言われています。

さて、 コレステロール値を下げる高脂血症治療薬に
スタチン系薬剤（メバロチン、リバロ、リピトール、ローコールなど）がありますが、このスタチン系薬剤に、アルツハイマー病になるリスクを下げる効果があるそうです米ワシントン大グループが発表しました。

　認知能力が正常な６５～７９歳の１１０人について、死後、脳を調べた結果、

スタチンを飲んでいた人はそうでない人に比べて、アルツハイマー病患者の脳に特徴的な、
「老人斑」　（細胞の外にたんぱく質たまる）や、　
「神経原線維変化」　（細胞の中にたんぱく質がたまる）
　が少なかったそうです

　スタチンは近年、血管の炎症を抑える効果が注目されており、
　　高脂血症の予防と炎症抑制がともにアルツハイマー病の予防と
　　関係しているのではないかと考えられているそうです
　

さらにスタチンには次のような効果も期待されています。

　①骨折予防効果　（医学誌「Archives of Internal Medicine」に掲載）

　　⇒炎症の軽減や、小血管の機能改善、芽細胞活性を強く
　　　　　亢進させる骨形成蛋白質（BMP）-2の産生促進によるものと考察

　
　②喫煙者や元喫煙者の肺への作用。
　　　・FEV1（1秒間に呼出できる呼気量）の低下が有意に抑制
　　　・閉塞性肺疾患をもつ患者の呼吸器系の原因による
　　　　　　　救急外来受診回数および入院数が有意に減少　

　　　　　　
　③重度の頸動脈閉塞への作用
　
　④高齢者の寿命を延ばす効果（アーカンソー大研究　Mehta博士）

　

　副作用などの課題もありますが、今後のさらなる研究に期待が持てそうです