iPS細胞から 「ひも状」 網膜細胞 移植へ 

オリーブ薬局

2022年03月07日 23:36

薬学生のスクラップ 2022年 第1期 ②

「iPS細胞から 「ひも状」 網膜細胞 移植へ 」 (朝日新聞)


 
 iPS細胞から作った網膜の細胞をひも状にして目の難病患者へ移植


 神戸市立神戸アイセンター病院は2月18日、全身の様々な組織になるiPS細胞からつくった網膜の細胞をひも状にして、
目の難病の患者50人に移植する臨床研究を始めると発表。

ばらばらの細胞を使うとしていた従来の方法より、移植後に細胞が定着しやすくなると見込む。

 
 移植の対象患者は網膜色素上皮不全症


光を感じる視細胞に栄養を送る役割がある「網膜色素上皮細胞」の異常が原因で引き起こされる

「網膜色素上皮不全症」の患者が対象である。

失明につながる恐れがある「加齢黄斑変性」の一部が含まれる。


 iPS細胞から作った網膜色素上皮細胞をひも状に加工し網膜の下へ


他人の細胞由来のiPS細胞から作った網膜色素上皮細胞を長さ2センチの
髪の毛よりやや太いひも状に加工。

注射器のような器具で最大2本を患者の網膜の下の部分に入れる。

移植後1年間観察し、細胞が定着するかや、視力の維持、回復などの有効性、安全性を確認する。


 バラバラの細胞の移植よりもひも状の細胞の方が定着率が高い


同院などのチームはバラバラの細胞を含んだ液を注射する方法での臨床研究も進めており、

昨年一人に移植した。

ひも状の細胞はこの方法に比べて、定着する比率が高いことを動物実験で確かめているといい、
方法を切り替えていくことになるという。

 
 ひも状細胞の移植の利点


医師によると
手術中に直接細胞を確認できる利点もあり、安心感もある。

多くの患者に早く治療を届けてほしい。


 学生の感想

従来の医療では完治させることができなかった難病を移植によって根本的に解決できることが印象に残った。
iPS細胞は倫理的な問題も少なく、様々な疾患への応用が期待されている。

以下学生作